9.11
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毎年、この時期に医院の待合室に置かせて頂いています。
『 あの日のことをかきました 』
— ニューヨークとアフガニスタン 絵でつたえる子どもたちの心 —
NGO 国境なきアーティストたち 代表 エクトル・シエラ 著
NGO 国境なきアーティストたちを主催する日本在住のコロンビア生まれの エクトル さんが、2001年9月11日のニューヨークの世界貿易センタービルの惨劇からしばらく後に、アメリカのニューヨークとアフガニスタンのカブールとバーミアンに赴き、現地の子供たちに『わたしたちのまち』というテーマで描いてもらった絵で構成されています。
『わたしたちのまち』という共通のテーマで、ニューヨークとアフガニスタンの子供たちに描いてもらった絵から、ともに凄まじい経験をしてきてしまった子供の内面がうかがい知れる内容になっています。
ニューヨークの子供たちのほとんどは、無くなってから半年以上もたっている世界貿易センタービルの絵を描き、
徐々に平和が戻ってきているカブールの子供たちは、戦争の悲惨な光景を。
バーミヤンのほとんどは子供たちは、破壊されて無くなってっしまった大仏を描いています。
「どうしてツインタワーをかいたのですか? もうあのビルは崩れ落ちてないのに。」という問いに対して、ある男の子は
「ツインタワーは立っているんだもの」とぽつりと言ったそうです。
アフガニスタンに限らず、チェチェン、東ティモール、アルメニア、グルジア、コソボなどの悲惨な戦争にあけくれてきた国の子供たちは、そんな戦争が過ぎ去ってだいぶ後になっても、残酷な戦闘や破壊の様子をとりつかれた様に絵に描くそうです。
そんな悲惨な体験をした子供たちの中には、黒いクレヨンで太陽を描く子供が多くいるそうです。
悲惨な経験をした子供たちは、太陽に限らず黒いクレヨンを使う傾向があるとのことでした。
ツインタワーの絵にも、タワーが黒く塗りつぶされたものがあります。
本の後半では、平和への希望が感じられる素敵な絵やエピソードが紹介されています。
当医院の待合室にありますので見て欲しい本です。
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" Je suis pour la vie contre la mort. Je suis pour la paix contre la guerre. La colombe de la paix. "
" 私は死に反対し命を支持する。戦争に反対し平和を支持する。平和の白鳩よ "
頂いたピカソのしおりに書かれたフランス語の一節を 今日会う友人に訳してもらいました。
共にありがとうございます。