13年前の正月の思い出・・・
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昨年のゴールデンウィークの記事にもさせて頂きましたが
登山のスタイルは基本的に単独行で、大した経験もありもしないのに、雪山にも行ったりしていました。

13年前の1993年1月5日。
僕は北アルプスにある西穂高を目指していました。
当時は安房トンネルがまだ無く、飛騨側からアクセスするしかなかったため、新幹線で名古屋を経由し、飛騨高山、そしてバスに乗り換えて新穂高へとかなりの時間がかかったものです。
バスの車中で、遠く蒼い空に突き刺さるようにそびえる穂高の白い頂きが初めて見えた時
そのあまりの威圧感に押され、さすがにやめて帰ろうかとナーバスになったのを記憶しています。

新穂高ロープウェイを使って高度を稼げば、稜線の西穂山荘まではさほど時間も要しません。
天候も最高で景色も抜群でした。
西穂山荘には暗くなってから到着し、夕食は他の宿泊客と共にビールを飲みながら楽しみました。
確か、富山の駅前にある山道具屋さんの夫婦に、ヨーロッパアルプスや立山などの楽しい山話を聞かせて頂いたと思います。
・・・・・・・
次の日は強烈な吹雪になりました。
さすがに海抜2300メートル以上の北アルプスの稜線での風雪は想像を超える凄まじさでした。
気温は零下20度近く、高い稜線をもがくようにすり抜けていく猛烈な風雪が横殴りに吹きつける状況。

ほとんど視界は10メートルあるかないか。。。
冬用の登山服も何もかもが、みるみる凍り付き、息も凍り付く状況。
わずかながら露出する顔面が痛い。
そんななか、行けるところまではと思って歩いていると、
逆方向から人が歩いて来ます。
話すと、上から来た平然と言っており、これには度肝を抜かれました。
こういう人種にはついていけません。
僕はその後、早々に引き返すことにしました。
とても思い出に残る山行でありました。
良い経験をしたと思います。